diff --git a/sutera-package/04_what-is-sutera-package.md b/sutera-package/04_what-is-sutera-package.md new file mode 100644 index 0000000..004a8d6 --- /dev/null +++ b/sutera-package/04_what-is-sutera-package.md @@ -0,0 +1,46 @@ +# Suteraパッケージとは + +Suteraパッケージとは、WorldやAvatarなどのデータを取り扱うためのファイル群です。 +3Dデータや各種メタデータに加え、ギミックを制御するための実行ファイルが含まれています。 + +## Suteraパッケージの構成 + +Suteraパッケージの中身は、以下に列挙するもので構成されます。 + +### YAMLファイル + +Suteraパッケージは各種メタデータや3Dデータとの紐付けをYAMLファイルによって管理しています。 + +### glTFファイル + +Suteraパッケージが管理する3Dデータの規格として、glTFを選定しています。 +これはglTFがオープンな3Dモデルの規格のひとつであるためです。 + +### Wasmバイナリ + +WorldやAvatarのギミックを制御するための実行ファイルです。 +(参照: [Suteraが動的オブジェクトの形式としてWebAssembly(Wasm)を採用した理由](package/13_Why-Sutera-adopted-wasm-as-the-format-for-dynamic-objects_ja-jp.md)) + + +## 独自規格を定義する理由 + +他のほとんどのSocial-VRプラットフォームでは特定ゲームエンジンのクローズドな独自規格を用いています。 +しかし、この潮流に身を任せることは特定の環境への依存を避けるSuteraの方針と衝突します。 +(参照: [Suteraの存在意義について](sutera/01-significance-of-sutera's-existence.md)) + +そこで、我々はSocial-VRのためのオープンな規格としてSuteraパッケージを策定することにしました。 + +## 想定される質問 + +### 独自環境へのロックインの再生産ではないのか? + +SuteraパッケージはYAML/glTF/Wasmなど他のオープンな規格を用いて、それ自身もオープンな規格として定義されています。 +そのため他の規格からSuteraパッケージへの変換は容易であり、その逆も難しくありません。 + +### VRMではいけないのか? + +VRMはオープンなアバターの規格として知られており、おそらくSuteraの理念と近しいものを共有しています。 +しかし、VRMはアバターギミックを実現するための実行ファイルを持たず、我々の要件を完全に満たしているとはいえません。 + +一方で、VRMとSuteraパッケージは共にglTFを利用して作られており、VRMからSuteraパッケージへの変換は容易に実現できるでしょう。 +そのため、これはVRMエコシステムを否定するものではなく、むしろその恩恵に預かる可能性を残しています。